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論文

凍結を利用したカルボキシメチルセルロースナノファイバーの微細構造制御による新しいハイドロゲル物性の発現

関根 由莉奈

ファインケミカル, 52(8), p.25 - 32, 2023/08

凍結現象を利用することで、カルボキシメチルセルロースナノファイバーを主体とした無害な素材のみで 高い圧縮負荷にも耐えるハイドロゲルが形成することを発見した。鍵となるのは水溶液が凍結する時に起きる、氷結晶と溶質の相分離である。本稿では凍結架橋ゲルの形成メカニズムやゲルの特性について述べる。

論文

Application of high-energy-resolution X-ray absorption spectroscopy at the U L$$_{3}$$-edge to assess the U(V) electronic structure in FeUO$$_{4}$$

蓬田 匠; 秋山 大輔*; 大内 和希; 熊谷 友多; 東 晃太朗*; 北辻 章浩; 桐島 陽*; 河村 直己*; 高橋 嘉夫*

Inorganic Chemistry, 61(50), p.20206 - 20210, 2022/12

 被引用回数:2 パーセンタイル:36.89(Chemistry, Inorganic & Nuclear)

近年、U(VI)が(IV)に還元される時の中間体や、長期安定性をもつU(V)化合物の特異的な物性に関する研究が注目されている。しかし、U(V)の電子状態を詳細に分析した例は少ない。本研究では、U(V)の化合物のFeUO$$_{4}$$中のU(V)の電子状態を高エネルギー分解能蛍光検出(HERFD)-X線吸収端微細構造分光法(XANES)によって調べた。X線発光分光器を用いて取得したFeUO$$_{4}$$中のUのL$$_{3}$$端HERFD-XANESスペクトルから、従来のXANESスペクトルにはないピーク分裂をはじめて観測することができた。理論計算によるXANESスペクトルのシミュレーションの結果、このピーク分裂が良く再現でき、6d軌道の分裂によるものであることが明らかになった。この発見により、環境中で従来検出が困難であったU(V)の検出が容易になると期待され、環境科学をはじめとした幅広い分野での応用が期待される。

論文

Effect of nitrogen concentration on creep strength and microstructure of 9Cr-ODS ferritic/martensitic steel

岡 弘*; 丹野 敬嗣; 矢野 康英; 大塚 智史; 皆藤 威二; 橋本 直幸*

Journal of Nuclear Materials, 572, p.154032_1 - 154032_8, 2022/12

 被引用回数:3 パーセンタイル:68.71(Materials Science, Multidisciplinary)

窒素濃度(0.0034-0.029wt%)の異なる9Cr-ODS鋼について700$$^{circ}$$Cのクリープ特性とクリプ前後の組織変化について調査を行った。クリープ強度は、窒素濃度の増加に伴い顕著な低下が確認された。高窒素濃度材において変態フェライト領域と残留フェライト領域の境界にそってYリッチな粗大粒子が確認された。$$alpha$$$$gamma$$相では窒素の固溶度が異なることから、オーステナイト変態プロセスが生じる際に、窒素が$$gamma$$相に拡散・濃化し、逆変態時に残留フェライト相に吐き出され、両境界付近で窒素の濃化生じる。その結果として、熱力学的不安定を解消するために分散粒子の粗大化が生じると考えられる。窒素濃度が高いほど多数のクリープボイドが観察されたことから、粗大化した分散粒子を起点にクリープボイドが発達したことにより、早期破断が生じたと考えられる。

論文

最先端放射光ナノ計測・解析共用拠点(日本原子力研究開発機構)

米田 安宏; 吉越 章隆; 竹田 幸治; 塩飽 秀啓; 松村 大樹; 菖蒲 敬久; 田村 和久

まてりあ, 58(12), p.763 - 769, 2019/12

文部科学省ナノプラットフォーム委託事業において、微細構造解析プラットフォームに属する各実施機関の提供している装置紹介である。

論文

低エネルギーイオンドーピングによるカーボンアロイ形成とその吸着脱硫への応用

下山 巖

放射線と産業, (141), p.7 - 11, 2016/12

化石燃料の脱硫は水素製造における必須のプロセスである。従来の水素化脱硫に代わる新たな手法として提案されている吸着脱硫では安定で高機能の活性炭吸着材の開発が求められているため、発表者は低エネルギーイオンビームでヘテロ原子ドーピングを行った炭素材料(カーボンアロイ)に対しチオフェン吸着特性のドーパント依存性を調べた。15族の窒素とリンをグラファイト表面にドーピングした場合、窒素よりもリンの方がチオフェン吸着に対して優れた効果を持つこと、及び室温と高温のグラファイトにリンドーピングを行うと室温ドーピングした試料の方が10倍以上優れたチオフェン吸着能を示すことを見いだした。X線吸収分光法を用いた局所構造解析により両者のリンの構造が異なることを明らかにし、室温ドーピングでは曲面構造が形成されたことにより高い吸着特性を持つことを示した。以上の結果は低エネルギーイオンビームによるカーボンアロイ開発の可能性を示している。

論文

Observation of oriented organic semiconductor using Photo-Electron Emission Microscope (PEEM) with polarized synchrotron

関口 哲弘; 馬場 祐治; 平尾 法恵; 本田 充紀; 和泉 寿範; 池浦 広美*

Molecular Crystals and Liquid Crystals, 622(1), p.44 - 49, 2015/12

BB2014-1632.pdf:0.71MB

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Chemistry, Multidisciplinary)

分子配向は有機半導体材料の様々な性能を制御する上で重要な因子の一つである。一般に薄膜材料は様々な方向を向く微小配向領域の混合状態となっている。したがって、各々の微小領域において配向方向を選別して顕微分光観測できる手法が望まれてきた。我々は、光電子顕微鏡(PEEM)法と直線偏光性をもつ放射光X線や真空紫外(VUV)光を組み合わせる装置の開発を行っている。ポリ(3-ヘキシルチオフェン)(P3HT)導電性ポリマー薄膜を溶液法により作製し、偏光放射光励起によるPEEM像の観測を行った。また様々な偏光角度のUV照射下におけるPEEM像を測定した。放射光励起実験において各微小領域の硫黄S 1s励起X線吸収スペクトルが得られ、微小領域におけるポリマー分子配向の情報を得ることができた。またUV励起実験においては、偏光角度に依存して異なる微結晶層を選択観測することに成功した。実験結果はポリマーの特定の分子軸へ向いた配向領域だけを選択的に顕微鏡観測できることを示唆する。

論文

Investigation of unoccupied electronic states near the fermi level of polysilane using resonant Auger spectroscopy

小川 博嗣*; 池浦 広美*; 関口 哲弘

Molecular Crystals and Liquid Crystals, 622(1), p.164 - 169, 2015/11

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Chemistry, Multidisciplinary)

放射光X線を用いる各種分光法は、将来 高濃縮廃棄物で発生する水素の再結合触媒等の機能性材料の評価に応用できる可能性がある。本研究ではポリジメチルシラン有機電子材料における空軌道電導性をX線吸収分光(XAS)法 及びSi KLLオージェ分光(RAS)法により調べた。XAS内殻共鳴励起における空軌道の性質に関してDVX$$alpha$$分子軌道法の結果を基に解釈した。RASのX線エネルギー依存性測定によりポリマー主軸に沿った価電子空軌道において高速電子移動が観測された。内殻正孔時計法によりフェムト秒電子移動速度が見積もられた。

論文

Synthesis of hexagonal boron carbonitride without nitrogen void defects

Mannan, M. A.*; 馬場 祐治; 木田 徹也*; 永野 正光*; 野口 英行*

Materials Sciences and Applications, 6(5), p.353 - 359, 2015/05

蜂の巣状の構造を持つ六方晶ホウ素-炭素-窒素化合物(h-BCN)の合成を試み、その構造を調べた。試料は高周波プラズマ誘起化学蒸着法により作成した。欠陥の少ないきれいな薄膜を合成するため、h-BCNと格子定数の近いダイヤモンドを基板に用いるとともに、蒸着中の基板温度を950$$^{circ}$$Cと高温に保持した。X線光電子分光スペクトル(XPS)測定の結果、合成したh-BCN薄膜の組成は、ホウ素0.31, 炭素0.37, 窒素0.6であった。放射光を用い、ホウ素K吸収端および窒素K吸収端のX線吸収端微細構造(NEXAFS)スペクトルを測定した結果、得られた薄膜は理想的な蜂の巣状の構造を持ち、窒素の欠陥はほとんどないことが明らかとなった。

論文

Orientation effect of organic semiconducting polymer revealed using Photo-Electron Emission Microscope (PEEM)

関口 哲弘; 馬場 祐治; 下山 巖; 平尾 法恵; 本田 充紀; 和泉 寿範; 池浦 広美*

Photon Factory Activity Report 2013, Part B, P. 546, 2014/00

分子配向性は有機半導体材料の様々な性能を制御する上で重要である。一般に薄膜材料は様々な方向を向いた微小配向領域の混合状態である。したがって、各微小領域の配向方向を選択して顕微分光観測できる手法の開発が望まれている。我々は、光電子顕微鏡(PEEM)法と直線偏光性をもつ放射光X線や真空紫外(VUV)光を組み合わせる装置の開発を行っている。ポリ(3-ヘキシルチオフェン)(P3HT)導電性ポリマー薄膜を溶液法により作製した。偏光放射光励起により特定方向を向くポリマー分子鎖領域のPEEM像の観測を行うことができた。各微小領域の硫黄S 1s励起X線吸収スペクトルが得られ、微小領域におけるポリマー分子配向の情報を得ることに成功した。

論文

Molecular orientation of pentacene derivative

池浦 広美*; 関口 哲弘

Photon Factory Activity Report 2013, Part B, P. 518, 2014/00

$$pi$$積層型有機電導性分子は分子エレクトロニクスへの応用が広く期待されている。有機半導体における伝導帯の電子構造の直接的な観測が行えれば、電導メカニズムの理解が一層進むと期待される。ペンタセンに置換基を導入した誘導体分子はより良い電子性能が発揮されることが実証されている。本研究ではペンタセン誘導体の薄膜に関して、放射光を用いた角度依存X線吸収端微細構造(NEXAFS)法により表面配向効果を明らかにし 薄膜分子積層モデルを考察した。また、DVX$$alpha$$密度汎関数法を用い、価電子帯の状態密度や軌道対称性を計算した。また内殻電子軌道から空軌道への共鳴遷移エネルギーと遷移強度を求め、X線吸収実験の結果と比較した。

論文

Microstructure and atomic disordering of magnesium aluminate spinel irradiated with swift heavy ions

山本 知一*; 島田 幹夫*; 安田 和弘*; 松村 晶*; 知見 康弘; 石川 法人

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 245(1), p.235 - 238, 2006/04

 被引用回数:13 パーセンタイル:65.83(Instruments & Instrumentation)

高速重イオン(200MeV Xe$$^{14+}$$及び350MeV Au$$^{28+}$$)を照射したマグネシア-アルミナ系スピネル(MgO${it n}$Al$$_{2}$$O$$_{3}$$(${it n}$=1.1及び2.4))の微細構造変化と原子配列の不規則化過程について調べた。透過型電子顕微鏡による明視野像と高分解能像、及び高角度分解能電子チャンネリングX線分光法(HARECXS)を用いて照射誘起構造変化の定量分析を行った。イオン入射面の明視野像では、直径4$$sim$$7nmの円柱状の黒いコントラストが観測された。複数のイオントラックが隣接して生成された場合には強い歪コントラストが見られた。また高分解能像では、イオントラック内においても鮮明な格子像が観測された。このことは、スピネル結晶はイオントラックに沿って部分的に不規則化しており、アモルファス化していないことを示している。HARECXS法による定量分析では、陽イオンの不規則化がイオン照射量に伴って進行しており、不規則化領域はイオントラックに沿った直径12$$pm$$2nmの範囲に広がっていることがわかった。これは明視野像や高分解能像で観測されたイオントラックの大きさより広範囲である。

論文

Polymeric Co-C$$_{60}$$ compound phase evolved in atomistically mixed thin films

境 誠司; 楢本 洋*; Lavrentiev, V.*; 鳴海 一雅; 前川 雅樹; 河裾 厚男; 矢板 毅; 馬場 祐治

Materials Transactions, 46(4), p.765 - 768, 2005/04

 被引用回数:17 パーセンタイル:70.79(Materials Science, Multidisciplinary)

超高真空中での同時蒸着法によりCo原子とC$$_{60}$$分子を原子レベルで混合することで、未知の物質であるCo-C$$_{60}$$化合物膜を作成し、それの微視的構造を調べた。X線吸収微細構造の解析で得た動径分布関数から、化合物中のCo原子は2個のC$$_{60}$$分子間を架橋するようにC$$_{60}$$分子上のC原子と6配位の結合(結合距離0.201nm)を形成することがわかった。低速陽電子ビーム法による陽電子寿命測定で、Co-C$$_{60}$$化合物中での陽電子消滅寿命は、C$$_{60}$$結晶での陽電子寿命より長く、寿命値はCo濃度の増大とともに増大することがわかった。これにより、Co原子架橋がCo濃度とともに3次元的に発達してポリマー状態が生成することが示された。

論文

高温ガス炉における黒鉛構造物

石原 正博

セラミックス, 39(10), p.834 - 837, 2004/10

高温ガス炉は、燃料に耐熱性に優れた被覆燃料粒子,減速材に黒鉛,冷却材にヘリウム(不活性ガス)を使用していることから、高い固有の安全性の確保,高い燃焼度の達成及び高いプラントの熱効率の達成が期待でき、ヘリウムガスタービンを用いた高い熱効率発電炉,核兵器解体余剰プルトニウムの燃焼炉や水素製造,地域熱供給等の核熱利用を目指した高温ガス炉の検討が進められている。これらの実用化を進めるには、燃料,材料の高性能化が重要な課題の一つとなっている。そこで、本報告では耐熱性材料である黒鉛材料及び炭素繊維強化炭素複合材料について、研究開発の現状について紹介するとともに、今後の研究開発の展望について述べた。

論文

NEXAFS spectra of an epitaxial boron nitride film on Ni(111)

下山 巖; 馬場 祐治; 関口 哲弘; Nath, K. G.

Journal of Electron Spectroscopy and Related Phenomena, 137-140, p.573 - 578, 2004/07

 被引用回数:27 パーセンタイル:72.98(Spectroscopy)

六方晶窒化ホウ素(h-BN)はグラファイト構造の2次元的な異方性を持つワイドバンドギャップ化合物であり、超薄膜絶縁体の材料として興味深い対象である。近年そのエピタキシャル薄膜がNi(111)上に形成されることが明らかになった。そこでわれわれは吸収端近傍X線微細構造(NEXAFS)分光法を用いてこのエピタキシャル薄膜の電子構造を調べた。h-BNエピタキシャル薄膜生成にはボラジン(B$$_{3}$$N$$_{3}$$H$$_{6}$$)を用いた。真空中で加熱したNi(111)基板にボラジンガスを吹き付けることによって約1$$sim$$2層のh-BN薄膜を得た。薄膜とバルクの電子構造の違いを調べるため両者のNEXAFSスペクトルを測定した。バルクh-BNはホウ素K吸収端のNEXAFSスペクトルにおいて1s$$rightarrow$$$$pi$$*遷移に帰属される特徴的な一本の$$pi$$*ピークを示す。一方h-BN薄膜のスペクトルはバルクのスペクトルに観測された$$pi$$*ピークの高エネルギー側に新しいピークを示した。NEXAFSスペクトルの偏光依存性解析によりこのピークは$$pi$$*ピークに帰属された。この結果はh-BNエピタキシャル薄膜の$$pi$$*バンドがバルクh-BNの$$pi$$*バンドと明らかに異なることを示しており、基板との相互作用によりh-BNの伝導帯における電子構造の変容が生じたことを示唆している。

論文

Proposal of the prediction method using a competing risk model on the bending strength of 2D-C/C composites

石原 正博; 塙 悟史; 曽我部 敏明; 橘 幸男; 伊与久 達夫

Materials Science Research International, 10(1), p.65 - 70, 2004/04

2D-C/Cコンポジットの曲げ強度予測法について、実験及び解析的に検討を行った。実験的な検討では、3点曲げ強度を実測し、また破壊後の試験片のSEM観察から基本的な破壊様式を検討した。破面観察の結果、引張応力下での繊維の延びによる破壊様式、圧縮応力下での繊維の座屈による破壊様式及びせん断応力下での繊維間のスライディングによる破壊様式が観察された。解析的な検討では、セラミックス材で広く用いられているワイブル強度理論からの強度予測を検討するとともに、基本的な破壊モードを考慮し競合リスクモデルを用いた強度予測法を提案し、これによる強度予測を検討した。検討の結果、ワイブル強度理論からの予測は、実測値の2倍以上の強度予測結果となり、異方性の高い繊維強化材料には応用できないことがわかった。一方、提案方法では、実測値とほぼ一致する強度予測を示すことが明らかとなった。さらに、提案方法でパラメータ解析を実施したところ、圧縮応力下での破壊様式が曲げ破壊を支配していることが明らかとなった。

論文

Re/Os constraint on the time variability of the fine-structure constant

藤井 保憲*; 岩本 昭

Physical Review Letters, 91(26), p.261101_1 - 261101_4, 2003/12

 被引用回数:41 パーセンタイル:82.49(Physics, Multidisciplinary)

われわれは鉄隕石の年代測定より決まる$$^{187}$$Reから$$^{187}$$Osへの崩壊に対するアイソクローン係数の精度は、そのままでは崩壊定数の時間依存性を束縛することにはならず、それゆえ微細構造定数を束縛することにもならないということを議論する。この観点から、オクロからくる束縛とQSOの吸収線の結果に関する幾つかの解析を再度吟味する。

論文

Evaluation of three dimensional microstructures on silica glass fabricated by ion microbeam

西川 宏之*; 惣野 崇*; 服部 雅晴*; 大木 義路*; 渡辺 英紀*; 及川 将一*; 荒川 和夫; 神谷 富裕

JAERI-Review 2003-033, TIARA Annual Report 2002, p.254 - 256, 2003/11

原研TIARAの軽イオン及び重イオンマイクロビーム装置を用い、マイクロビーム二次元走査によりフォトにクス基盤材料であるシリカガラスに導波、発光、調光機能を持つ微細な三次元構造を形成するための基礎研究を行った。細い短冊状にマイクロビーム照射した試料について顕微PL-ラマン分光及びAFMによるマッピングを行い、誘起される種々の構造変化を調べ、NBOHCによる650nmのPL帯の強度の分布、及び飛程近傍での高密度化による表面での凹部の生成が観測された。高品質なフォルター素子の作成を目指した光ファイバへのH$$^{+}$$マイクロビーム照射実験では、コア部の局所領域に屈折率変化を誘起することができた。

論文

Nuclear moments and isotope shifts of $$^{135}$$La, $$^{137}$$La and $$^{138}$$La by collinear laser spectroscopy

飯村 秀紀; 小泉 光生; 宮部 昌文; 大場 正規; 柴田 猛順; 篠原 伸夫; 石田 佳久*; 堀口 隆良*; Schuessler, H. A.*

Physical Review C, 68(5), p.054328_1 - 054328_7, 2003/11

 被引用回数:11 パーセンタイル:58.08(Physics, Nuclear)

コリニアー・レーザー分光の手法によって、不安定同位体$$^{135}$$La, $$^{137}$$La, $$^{138}$$La、及び安定同位体$$^{139}$$Laの一価イオンの同位体シフトと超微細構造を測定した。このうち$$^{135}$$La, $$^{137}$$Laについては、天然には存在しないのでタンデム加速器を用いて生成した。これらの測定により、これらの原子核の電磁気的モーメント及び核半径の変化量が決定された。核半径の変化量については、FRDMやHFBCSなどの理論的模型による予測値より実験値は小さくなった。この不一致の原因は、これらの模型では動的な変形の効果が取り入れられていないためと考えられる。

論文

Study of electronic structure of graphite-like carbon nitride

下山 巖; Wu, G.; 関口 哲弘; 馬場 祐治

Journal of Electron Spectroscopy and Related Phenomena, 114-116, p.841 - 848, 2001/03

 被引用回数:49 パーセンタイル:86.56(Spectroscopy)

窒化炭素(CN$$_{x}$$)化合物は近年新しい材料として注目を集め、六方晶, 立方晶など固体でのさまざまな構造が提案されている。しかしこれまで合成されたCN$$_{x}$$化合物の構造はまだ十分明らかにはなっていない。この新物質の構造を調べるためわれわれは炭素の最も基本的な構造の一つであるグラファイトに低エネルギーの窒素イオンを打ち込み、その構造を吸収端近傍X線微細構造(NEXAFS)法を用いて調べた。NEXAFSの大きな特徴は偏光依存性測定を行える点にある。偏向磁石から放射されたシンクロトロン放射光は直線偏光を持つため、吸収係数が電場ベクトルEと分子軌道方向との角度に依存する。よって偏光依存性測定を行うことにより系の配向に関する情報を得ることができる。われわれは3keVの低エネルギー窒素イオンを1.7$$times$$10$$^{15}$$ion/cm$$^{2}$$のフルエンスでグラファイトに打ち込み、軟X線のさまざまな入射角におけるN 1s NEXAFSをin situで測定した。その結果、3つの$$pi$$*共鳴構造と1つの$$sigma$$*共鳴構造を得た。$$pi$$*と$$sigma$$*共鳴構造の強度は軟X線の入射角に依存し、$$pi$$*共鳴構造は斜入射において大きく$$sigma$$*共鳴構造は直入射において大きくなるという結果を得た。この結果はグラファイトのC 1s NEXAFSの傾向と似ており、合成されたCN$$_{x}$$薄膜がグラファイト構造に似た層状構造をとることを示唆している。そこで我々は各々の共鳴構造の帰属を行うため各ピーク強度の入射角依存性を解析し、CN$$_{x}$$薄膜が少なくとも3種類の微細構造をもつこと、さらにそのうちの一つが窒素置換されたグラファイト構造をとることを明らかにした。

報告書

ガンマ線分光法による核データ測定精度の高度化に関する研究

古高 和禎

JNC TN8400 2000-028, 70 Pages, 2000/10

JNC-TN8400-2000-028.pdf:1.71MB

本報告は、著者が核燃料サイクル開発機構において、平成9年11月から平成12年10月までの期間に博士研究員として行った研究内容をまとめたものである。本報告は、二つの内容に分かれる。すなわち、一つは、熱中性子吸収断面積の測定の高度化に関する研究である。今一つは、HHS検出器を用いた光核反応断面積の微細構造測定の高度化に関する研究である。1)放射化法を用いた$$gamma$$線測定による熱中性子吸収断面積測定において、得られる結果の精度に影響を及ぼす主な要因には、$$gamma$$線収量の統計精度の他に(1)$$gamma$$線ピーク検出効率の校正精度、及び(2)$$gamma$$線放出率の精度があげられる。本研究では、高速三次元同時計測システムを作成することにより、(1)$$gamma$$線ピーク検出効率を精密に校正するための、$$gamma$$-$$gamma$$同時計測法を用いた標準$$gamma$$線源放射能の精密測定、及び(2)短寿命核の$$gamma$$線放出率の精密測定に用いるための、$$beta$$線検出器にプラスチックシンチレータを用いた$$beta$$-$$gamma$$同時計測法の開発及び、それを使用した100Tcの$$gamma$$線放出率の精密測定を行い、熱中性子吸収断面積測定の高度化を図った。2)熱中性子吸収断面積が小さい核種に対しては、巨大共鳴領域の$$gamma$$線を用いた光吸収反応による核変換が提案されている。光吸収反応による核変換を効率的に行うためには、光吸収断面積の入射$$gamma$$線エネルギー依存性を詳細に知る必要がある。本研究では、高分解能高エネルギー$$gamma$$線スペクトロメータ(HHS)を用いた光吸収断面積の微細構造測定をより精密で信頼できるものとするために、精密なモンテカルロシミュレーション計算を実施し、検出器の標準$$gamma$$線応答関数の整備を行った。

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